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- 『大腸内視鏡検診の有効性評価のためのランダム化比較試験』 (大腸がん検診の研究(比較試験))について
『大腸内視鏡検診の有効性評価のためのランダム化比較試験』
(大腸がん検診の研究(比較試験))について
背景
大腸がんは日本では最も重要度の高いがんのひとつで、死亡率は女性で2003年から第1位、罹患率も女性1位、男性3位となっています。大腸がんは、40歳くらいから徐々に増え始め、特に50歳以上で急増します。一方で、大腸がんは便潜血検査による検診の死亡率減少効果が証明されており、日本を含めた世界各国で便潜血検査による検診が広く行われています。大腸がんの克服のために、さらに効果が大きい次世代の検診方法として大腸内視鏡検査が期待されています。しかしその効果の大きさについての医学的な根拠は不十分であり、正しく検証する必要があります。
研究の目的?方法
この研究の目的は、現在の便潜血検査に大腸内視鏡検査を加えた次世代の大腸がん検診法の有効性を、ランダム化比較試験によって検証することです。研究参加にご同意いただいた皆様を、「便潜血検査」のグループと、「便潜血検査+1回の大腸内視鏡検査」の2つのグループに無作為に割り振らせていただき、長期の追跡調査を行うことによって有効性(死亡率がどれだけ減少するか、出血など検査の際の不利益は発生しないか)を検証します。ランダム化比較試験と呼ばれるこのような研究方法は、科学的に最も信頼性の高い手法として知られています。
研究の経緯
この研究は厚生労働省の研究として、2009年に秋田県仙北市で参加者募集を開始しました。2011年には隣接の大仙市に地域を拡大し、2017年3月に参加者数の目標である約1万名を無事達成して募集を既に終了しております。現在はAMED(国立研究開発法人 日本医療研究開発機構)の研究として、参加者の皆さまの検診や健康の情報を収集する追跡調査期間となっており、研究の結果は2025年に報告される見込みです。
ご参加者の皆さまへ
皆さまにご協力いただいた研究を無事完遂し、結果を世界に公表するにはしっかりとした追跡調査が必要です。その一環としてこのたび『全国がん登録』情報の利用を開始しました。詳しくは下記をご参照ください。
※本研究の参加者の募集は終了いたしました。
『大腸がん検診の研究(比較試験)』にご参加いただいている秋田県仙北市?大仙市の皆さまへ
がん罹患情報把握のための全国がん登録情報の利用開始について
このページは、がん登録等の推進に関する法律(平成25年法律第111号)に規定する、調査研究を行う者が講ずる同意代替措置に関する指針(厚生労働省告示第471号)に基づき、全国がん登録情報を利用するにあたり、研究対象者の皆様に情報公開を行うものです。指針に基づいて、以下の1. ~ 6.について情報を公開いたします。
こちらのページに関することでご不明な点がありましたら、5.に記載されている連絡先に、ご連絡ください。
1.調査研究対象者の範囲、調査研究の目的、全国がん登録情報等の提供を受けること
その他の調査研究の概要に関すること
調査研究対象者の範囲
平成21年(2009)6月?平成29年(2017)3月において、秋田県仙北市または大仙市に居住されていた、その当時40~74歳だった『大腸内視鏡検診の有効性評価のためのランダム化比較試験(大腸がん検診の研究(比較試験))』にご参加いただいた約1万人で、研究参加後に同意撤回を表明されていない方を対象としています。
調査研究の目的及び全国がん登録情報の提供を受けることについて
このたび、がん登録情報の入手のために「全国がん登録等の推進に関する法律」に基づいて登録されている「全国がん登録」情報を利用したいと考えています。「全国がん登録」とは、日本でがんと診断されたすべての人のデータを、国で1つにまとめて集計?分析?管理する新しい仕組みです。この制度は平成28年(2016)年1月に始まりました。「全国がん登録」では、居住地域にかかわらず全国どこの医療機関で診断を受けても、がんと診断された人のデータは都道府県に設置された「がん登録室」を通じて集められ、国(国立がんセンター)のデータベースで一元管理されています。詳しくは、『がん情報サービス』をご覧ください。
なお、全国がん登録情報は、?全国がん登録利用者の安全管理措置?を遵守することを条件に提供されています。
本来であれば、「全国がん登録」情報を利用して健康状態を把握することを研究にご参加いただいた皆様お一人お一人に説明して同意をいただくべきですが、参加協力者が約1万人いるため、お一人お一人から同意をいただくのは大変難しく、それに代わり、本ホームページにおいて、全国がん登録情報を利用したがん罹患把握についてお知らせするという方法をとらせていただきたく存じます。
がん登録等の推進に関する法律では、全国がん登録情報の利用にはがんに罹患した者からの同意を必要としていますが、このように改めて同意を得ることが難しい場合に、代わりにホームページ等で必要な情報を公開することとされており(以下をご参照ください)、本ホームページがそれに該当します。
「調査研究を行う者が講ずる同意代替措置に関する指針」 (平成27年12月15日 厚生労働省告示第471号)概要
次の(1)(2)のいずれかに該当する場合、同意は必要としない(法附則第 2 条)。
?替わりに、同意代替措置(※)を講ずる。該当しない場合は、同意の再取得が必要。
(1)施行日前からがんに係る調査研究の対象とされている者が五千人以上の場合
(2)がんに係る調査研究を行う者が次のイ又はロに掲げる事情があることにより同意を得ることががんに係る調査研究の円滑な遂行に支障を及ぼすことについての厚生労働大臣の認定を受けた場合
?認定を受けようとする際は、所定の申請書で厚生労働大臣に申し出る。
イ.施行日前からがんに係る調査研究の対象とされている者と連絡を取ることが困難であること。
ロ.がんに係る調査研究の対象とされている者の同意を得ることががんに係る調査研究の結果に影響を与えること。
※「同意代替措置」とは
1.調査研究対象者を追跡し、(何らかの方法で)調査研究対象者に係るがんに係る情報を取得することについて、インフォームド?コンセントの取得等を実施済みであること
2.調査研究を行う者が全国がん登録情報等の提供を受けることについての情報公開等の措置
一 適切な情報公開(ホームページ等に十分な期間、以下を掲載)
(1)調査研究対象者の範囲、調査研究の目的、全国がん登録情報等の提供を受けることその他の調査研究の概要に関すること
(2)全国がん登録情報等の利用目的
(3)全国がん登録情報等に係る個人情報の取扱いに関すること
(4)施行日後に改めて本人同意を得ることができない理由及び本指針の概要
二 調査研究対象者等が当該がんに係る調査研究のために全国がん登録情報等が提供されることについて拒否できる機会の保障
(ホームページにおいて十分な期間以下を掲載する等)
(1)迅速に対応できる事務局の連絡先
(2)全国がん登録情報等が当該がんに係る調査研究に利用されることを拒否することによって調査研究対象者等が不利益な取扱いを受けない旨
5.迅速に対応できる事務局の連絡先
『大腸がん検診の研究(比較試験)』コールセンター(イーピーエス株式会社内)
住所:〒162-0814 東京都新宿区新小川町6-29 アクロポリス東京
担当:中央データセンター
電話:0120-711-595(平日10:00~17:00)※祝祭日?年末年始をのぞく
6.全国がん登録情報等が当該がんに係る調査研究に利用されることを拒否することによって
調査研究対象者等が不利益な取扱いを受けないこと
全国がん登録情報利用の同意の有無によって受ける不利益は何もございません。同意については、研究対象者である皆様の自由意思によるものです。
2022/12/14 更新